正月飾りを飾った後、どのように処分したらいいか分からない方も多いと思います。
いざ処分するとなっても、正月飾りは神様をお迎えしたり、縁起を担いで飾るものなので、捨て方によってはバチが当たるのではないかと心配になる方も多いはずです。
この記事では、正月飾りの種類や捨てるタイミング、正しい捨て方などについて紹介していきます。
年神様をお迎えして、天にお帰りいただき家族の安全を見守っていただくためにも、正しい正月飾りの捨て方を理解しておくことが大切です。
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正月飾りの種類
正月飾りには、「門松」「しめ縄」「鏡餅」「破魔矢」といった種類があります。
捨て方と一言でいっても、それぞれ処分するタイミングがあるので、まずはそれぞれに込められた意味を見ていきます。
①門松
年神様は、門松を目印にやってくると言われており、その年の1年間、健康長寿を願うものとされています。
門前または玄関やドアの両サイドに置いて飾り、雄松は左側へ、雌松は右側へ飾るようにする事が大切です。
②しめ縄飾り
しめ縄は神社に飾られていますが、神様をお祀りするのにふさわしい場所であることを示す意味合いがあります。
しめ縄が、神の領域と現世とを隔てる役割を果たす結界となり、不浄なものが入らないようにしているとされています。
しめ縄飾りも、家に神様をお迎えするのにふさわしい場所であることを示し、年神様に来ていただけるようにするためのものです。
③鏡餅
鏡餅は、神様に捧げる神聖な食べ物だとされています。
大小のお餅を重ねることで、陰と陽、または月と日を表しており、幸福と財産が重なって縁起が良い、円満に年を重ねるという意味も込められているものです。
鏡餅を飾る場所は、年神様がおられる床の間か、家族が集まるリビングに飾ることをオススメします。
④破魔矢
破魔矢は縁起物として、神社から授けられる矢の事を言います。
破魔矢単体だけでなく、破魔弓とセットすることもできます。
昔の人々は、弓矢には悪霊を祓うと力があると信じられていたので、破魔矢は災いを破り幸せに暮らせるようにと、家内安全に願いを込めて飾る縁起物になっていったものです。
破魔矢は、神棚か床の間、ご自宅にない場合は、玄関かリビングに飾るようにすると良いです。
正月飾りを処分するタイミングは種類ごとで異なる
正月飾りは、先述で紹介した種類によって処分するタイミングが、それぞれ異なります。
正月飾りの種類別に、捨て方のタイミングを紹介します。
①門松としめ縄飾りは「松の内」後に処分する
門松としめ縄飾りは、松の内最終日に取り外します。
正月飾りを片付けるまでの期間を「松の内」と呼びますが、これは地域によって異なり1月7日または15日に片付けるところが多いです。
関東では、7日の七草がゆを食べた後に片付ける風習がありますが、関西では15日に片付けるところが多い傾向となっています。
松の内は地域によって異なるため、お住いの地域の風習を確認して取り外すことが大切です。
②鏡餅は「鏡開き」で食べる
鏡餅を処分するタイミングは、「鏡開き」の時に無病息災を願い、お雑煮やお汁粉にしていただくと良いです。
こちらも地域によって異なりますが、一般的には1月11日に行われるところが多くなっています。
関西では京都で、1月4日に鏡開きが行われており、正月飾りを処分する前にいただく風習があります。
このように鏡開きも地域によって日にちが異なるので確認が必要です。
ちなみに鏡餅は、刃物を使って切ってはいけないとされているので注意が必要です。
最近の鏡餅は、個包装でプラスチック製の餅型容器に入っているので、そのまま使うことができるようになりましたが、ご家庭でついた餅などの大きな鏡餅は、木槌などで割ってからいただくようにと推奨されています。
③破魔矢は「1年ほど飾る」その後処分する
神社などで破魔矢をいただいたら、1年ほど飾ってから処分します。
破魔矢は、厄除けや魔除けのお守りなので、1年間、家を守ってもらう事ができるものです。
破魔矢は、玄関や神棚に飾っておくのが一般的で、1年経ったら新しいものを交換しに行くと良いとされ、初詣などの際に古札入れに持っていき、新しい破魔矢をいただきに行くと良いとされています。
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正月飾りの捨て方
正月飾りの捨て方は、神社に持って行って処分してもらうのが一般的ですが、自分で燃えるゴミとして処分する方法もあります。
神社に持っていくのを忘れたり、自分で捨てる際の注意点などについて詳しく紹介していきます。
①神社の「どんど焼き」に持っていく
正月飾りは、地域の神社などで行われている「どんど焼き」で、お焚き上げして処分するのが一般的な方法です。
どんど焼きとは、正月飾りや古いお札、お守りなどを浄化して焚き上げる行事とされ、清浄な炎で、お焚き上げをすると「いらして下さった年神様が炎とともに天へお帰りになる」と考えられています。
どんど焼きに際に、その炎で焼いたお餅をいただくのですが、そのお餅をいただくと1年間病気をしないと言い伝えられているのです。
正月飾りを取り外して神社に持っていくまでは、丁寧に扱って大事に保管しておくことが大切です。
②どんど焼きに行けなかったときの対策
もし、どんど焼きに行けなかった方の場合は、別日にお清めしてお焚き上げしてくれるところもあるので、お近くに神社に確認してみると良いです。
門松の場合となると、大きさ的に無理がありますが、小さなしめ縄飾りや破魔矢などは古札入れに入れておくとお清めしてお焚き上げしてくれます。
古札入れに入れる際は、紙に包んでから入れ、決してビニール袋に入れないようにする事が大切です。
③自分で清めてから捨てる
正月飾りは、先述でも紹介した通り神社で清めてお焚き上げしてもらうのが一般的ですが、どうしても神社に行けないという方の場合は、自分で処分することもできます。
1.古い布、なければ包装紙(それすらなければ新聞紙)を広げ、正月飾りを置く。
2.正月飾りの上から、右・中・左の順に塩を振る。
3.広げた白い布などで正月飾りを包む。
4.他のゴミと分けて、新しいゴミ袋に入れて処分する。
塩で清める際には、感謝の気持ちを込めて「祓い給え、清え給え、守り給え、幸い給え」と唱えることも良いとされています。
もし、正月飾りに針金などの不燃物が入っていれば、きちんと燃えるゴミと燃えないゴミとで分別して捨てることが大切です。
自分で処分する方は、塩ではなくお酒で清めたり、ゴミに出すのではなく庭で燃やすことができるところもあるので、地域のルールや風習に従って捨てるようにすると良いです。
まとめ
ここまで正月飾りの種類別に分けて捨て方を紹介してきました。
正月飾りは、年神様をお迎えする大切なものなので捨て方も丁寧に行わなければならないものです。
正月飾りの種類や地域によっても捨て方が異なるので、お住いの地域の神社の予定や、自治会長さんなどにあらかじめ聞いて確認しておくことをオススメします。
正月飾りは、神社で清めてからお焚き上げしてもらうのが一般的です。
お仕事などで都合が悪いような方の場合は、他に日にお焚き上げしてもらえるか確認したり、自分で処分する場合は手順を参考にして処分すると良いです。
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